銀行に就職はしたけど、あんまりやりがいを感じない?
このまま銀行員を続けていていいか不安?
銀行に就職したけれど「今後の人生が心配」というあなた。
「他の仕事に転職したほうがいいのではないか」と日々悩んでいるあなた。
全国に約20万人いるといわれる銀行員。
当然その母数が大きければ、その分悩みの数も多い。
かく言うわたくしt郎(てぃーろう)も日々の業務に追われながら、時には「辞めたい」と感じる場面もそれなりにあります。
銀行員を辞めたくなる「本当」の理由3選
https://tatsu-banker-raw.com/financebank001bankyametai3/
けれど、いま目の前にある銀行の仕事を見つめ直して、考え方を整理することで新しい視点がみえてくることもあります。
今回は銀行に15年勤めているt郎(てぃーろう)から、銀行員を続ける理由を整理してお届けしたいと思います。
銀行ってそんなに悪いことばかりじゃないよ!
銀行に勤めるあなたに、そう感じてもらえたら幸いです。
理由① 銀行に就職したメリットはやっぱり「お金」
銀行に就職している最大のメリットは「お金」です。
まずなんといっても「お金」に関する知識が圧倒的に増え、人生において大きなアドバンテージになります。
・株式、為替や金利などの相場情報
・預金やローン、クレジットカードなどの商品知識
・相続や不動産に関する税金や法律の知識
勉強しようと思えばどれも学べるお金の知識ではありますが、これを実務を通して直接的に日常的に触れることができます。
しかもお客様を前に仕事としてミスできない緊張感の中で取り組むわけですから、否が応でもその知識は自身の中に蓄積されていきます。
銀行員自身は気づいていないかもしれませんが、金融に関する知識やノウハウは他業種の会社員や公務員と比べると、やはり頭ひとつ抜けていることが多い。
このメリットは仕事だけでなく、銀行員自身が人生設計を考えたり、生きていくうえで大きなアドバンテージになっているのです。
もうひとつ、お金に関することでお伝えしたいのは「お給料」についてです。
なんだかんだ言って、銀行員の給料は高い。
特に三大都市圏から離れた地方へ行けば行くほど、その給料水準の高さははっきりと見えてきます。
ぜひ各県の企業ごとの平均年収ランキングなどを調べてもらえればと思いますが、各県の地方銀行はランキング上位に位置していることが多いです。
たとえば四国4県でみてみますと、
・愛媛県 ㈱伊予銀行(3位)
・香川県 ㈱百十四銀行(4位)
・高知県 ㈱四国銀行(3位)、㈱高知銀行(5位)
・徳島県 ㈱阿波銀行(2位)
※参考:「求人ボックス 給料ナビ」 記事執筆時点の数値のため変動する場合があります
このようにお給料の面からも銀行員になることのメリットは大きいのです。
もちろんお金が人生のすべてではありませんから、お給料だけを理由に銀行員を続けようとするとそれなりにストレスフルな状況になるかもしれません。
理由② 銀行員のやりがいは「自分ひとりではできない仕事」にある
現金な話をしましたが、やはりやりがいだって感じていたいですよね。
銀行員のやりがいについてお伝えします。
それは「自分ひとりではできないスケールの仕事をすることができる」点にあります。
具体的には「動かせる金額の大きさ」と「自分ひとりではできない数値の達成」です。
たとえば、銀行3大業務のひとつである「融資」。住宅ローンなどがわかりやすい例です。
家1棟を建てるのですから、1件あたり数千万円の融資取引になります。
言い方は悪いですが、このお金は銀行でなければ用意できません。
このお金は銀行の担当者ひとりで用意するものではなく、銀行という「組織」に属しているからこそ、お客様に提供できるものです。
家を建てるお客様は一括では用意できないそのお金を住宅ローンで銀行から借り、銀行はその対価として金利をいただいていく取引になります。
このように自分ひとりではできない大きな金額を動かして、お客様にサービスとして提供できる。
この点に関しては銀行員ならではのやりがいだと思います。
住宅ローンに限らず、企業の工場建設や設備購入などになれば、取り扱い金額はさらに大きくなることもざらです。
そしてもうひとつ、「自分ひとりではできない仕事」である理由があります。
支店勤務の営業担当の場合、各個人に割り当てられたノルマ(目標)の他に、支店全体にも本部からノルマ(目標)があります。通常は、
銀行全体の目標
↓
支店ごとの目標
↓
個人ごとの目標
というふうに割り当てがされていくことが一般的ではないでしょうか。
たとえば、クレジットカードの個人のノルマが10枚だとします。
一方で支店全体の目標は100枚とかだったりします。
1人で100枚のクレジットカードを契約獲得しようとするとおよそ無理ゲーです(中にはやれるスーパー営業マンもいたりしますが……)。
けれど、支店のメンバーで力を合わせていけば達成可能なノルマ(目標)といえます。
ひとりでは実現できない数字の達成。これは賛否あるかと思いますが、やっぱり現場にいる人間としては達成感はめちゃくちゃあります。アドレナリン出ますし、メンバーとの連帯感も高まります。
スケールの大きな仕事やチームでしか目指せないスケールの数字を目標に仕事をすることに魅力を感じられるならば、銀行員のやりがいを十分に感じられるのではないでしょうか。
理由③ 銀行に就職するメリットややりがいはすぐにはわからない
タイパ全盛期の昨今においては逆行するかもしれませんが、銀行員を続けるメリットややりがいを感じるまでにはけっこう時間がかかります。
けれど、それにははっきりとした理由があります。
銀行で手に入るやりがいは人間相手の生(なま)の体験から得られるからです。
それも「お金」という命の次に大事だといわれるものをお客様と一番近いところで。
それゆえ、ストレートに喜ばれることもあれば、交渉が難航して時には契約に至らないこともあります。
一人ひとり、一企業ごとに向き合う必要があるからこそ、時間がかかるし、そこで得られる知識と経験はすぐには手に入らない。
これは銀行員を続けていかないと実感できない部分かもしれません。
もちろん形式的な仕事が多いのも事実です。
けれど、あなたが目の前で相手にしているのは、生い立ちも違えば、職業も違えば、もちろん考え方も違う人たちの、命の次に大事なものを取り扱っている。
いや、取り扱わせて「もらっている」。
銀行という看板のおかげで。
少々銀行員という仕事を持ち上げすぎかもしれませんが、こうして得られるものがあるから「銀行で働くことってそんなに悪いことばかりじゃないよ!」と強く思うわけです。
まとめ
いかがでしたか?
銀行員に関するネガティブな意見も多い中ではありますが、そして私見を多分にもりこんでますが、
いま一度、銀行員という仕事について整理してみてもよいのではないでしょうか?
銀行という業種に限った話ではないかもしれませんが、やはり仕事として存在している以上、そこにはなんらかの理由や意義があります。
その理由や意義を捉えたうえで、自分自身にとって銀行を続けるのがいいのか、銀行を辞めて新たな転職先を探すのがいいのかを改めて考えてみる。
すると、あなたもこう思うかもしれません。
「銀行で働くことってそんなに悪いことばかりじゃないよ!」